Kick Start "THE ELEGANT"(2)

秋山を椅子で打ちつけカウガールズを離脱した小早川。
ガルム・六角の誘いも断り無所属となっていた。
組む相手がいなくなったためシングルで戦う毎日。

シリーズ最終戦の前日、試合を終えた小早川の前に
真壁那月がマイクを手に立ちふさがる。

真壁 「貴方いつまでこんな事を続けるの!?」

小早川はうるさいという表情で真壁を睨み付ける。

真壁 「何か考えがあってカウガールズを離れたんだと思って
    見ていたけど、その様子じゃ何も考えてなさそうね」

真壁はそこで一旦言葉を切り、フンと鼻で笑って続ける。

真壁 「牛飼いが迷子になってる様は本当に無様よね。
    大体貴方は試合も地味、コスチュームも地味……」

ポストにもたれて聞いていた小早川はリングサイドにいたDENSOUから
マイクを受け取ると、真壁を遮って言った。

小早川「ハッ!コスチュームが派手な方が上なんだったら今ごろ
     マスクド・ミスティは世界チャンピオンだよ!」

小さな会場にぎっしり詰まった観衆がどっと沸く。

小早川「それに、レスラーはリングの上で結果を出してナンボだよ。
     くだらないマイクであたしの試合を潰すのはやめてよね!」

そう言ってリングを下りようとする小早川に真壁は冷静さを装った声をぶつける。

真壁 「そ、そう。貴方、レスラーはリングで結果を出してこそと言ったわね。
    じゃあ明日の最終戦、わたしとシングルで戦おうじゃない!」

小早川は再びうるさいなという表情で、

小早川「なんであたしがあんたと戦わなきゃいけないのさ」
真壁 「ふん、ビビってるの!?……っと、今のはクールじゃないわね。
    わたしを恐れてるならやめてあげてもいいわよ」

小早川は単純明快な挑発に辟易し、わざと頭を掻きながら

小早川「面倒くさいなぁ……。でもまあいいよ、やってあげるよ。……明日は」

頭を掻く仕草を止め、正面に真壁を見据えながら

小早川「明日はマタドーラと呼ばれてるあたしが牛の怖さを教えてあげるよ……。
     それに牛飼い呼ばわりした事も後悔させてあげる。
     蹴り回されて泣いたりしないでよ?……ま、明日は楽しみにしてるよ」

マイクを投げ捨て振り向きもせず花道を去る。
後ろで真壁が何やら騒いでいたが、小早川の耳には届かなかった。


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック